楽観主義でストレスなくゴールを掴む

イノベーティブな人たちや幸福感の高い人たちに共通する強い要素として楽観主義(optimism)はよくリストに挙がります。それは幸福学で著名な前野博士(慶應義塾SDM研究科)の「幸福への4つの因子」の1因子ですし、多くの起業家は実際に楽観的な傾向を持つ人が多く、さらに「ポジティブシンキング」を説く自己啓発書も非常に多い。最近はポジティブ心理学(positive psychology)領域で多くの科学的な研究があります。以下は学術誌「Emotion」に最近のった研究成果に関する記事です。

https://greatergood.berkeley.edu/article/item/how_optimism_helps_you_achieve_goals_with_less_stress

結果は表題の通りで、楽観的傾向の強い心理学部の学生たちは実際にテストでよい成績を取りました。そして大事なことは、その実現フローが「楽観的態度→実際によい成績」という眉唾なものではなくて、「楽観的態度→実際に多くの努力(勉強時間)→実際によい成績」であるということです。これを「要するに勉強時間が長かったから成績がよかったのだ」と捉えるのは単純すぎ。「長く勉強する」という作業をストレスや強い不安感なく維持できるところに楽観主義が効いているということです。高いストレス環境の中において「私はできる、だから努力する」となるのであって、「私はできる、だから努力しなくてもOK」というのは、本来的な楽観主義ではなく、ストレス対象を避けようとする「逃避主義」です。

加えてこの研究は、「楽観し過ぎるとよい結果が出なかった場合に大きく落ち込む(だからあんまり期待するな)」というのは勘違いで、楽観主義者は「よい結果が出なくても落ち込まずストレスも高くない」ことが、医学生の研修先病院に関する実際のマッチング結果で示しました。一時的な傾向ではなく、かなり安定的な認知パターンのようですね。「たくさん努力するけど、ストレス少なそうで何だかハッピー」な人っていますよね?このタイプは何をしても成功する可能性が高いです。こういう「mindset」を若い頃の教育では耕すことが重要ですね、Googleが教えてくれるような知識の断片は程ほどでよいから。

“Believe that life is worth living and your belief will help create the fact.”
— William James